2022年秋から火災保険が最長5年に!保険料も上がる傾向

住宅の模型を持つエプロン姿の女性

三鷹のファイナンシャル・プランナー(FP)の伊達です。

近年、大雨や台風などによる水害や地震や噴火など、自然災害による被害が増えています。被害に備えるために加入するのが火災保険や地震保険ですが、災害による被害額が大きくなっていることで、保険の契約内容や保険料に変化がみられます。

今年(2022年)秋以降の火災保険の契約・更新について、保険期間や保険料にどのような影響があるか紹介します。

(注)記事の内容は2022年10月30日時点のものです。

火災保険の保険料の仕組み

住宅を購入したときに加入するのが火災保険ですが、火災保険の保険料は次の2つの保険料で成り立っています。。

火災保険料の仕組み

  • 純保険料:事故が発生したときに、保険会社が支払う保険料に充てられる部分
  • 付加保険料:保険会社が保険事業を行うために必要な経費などに充てられる部分

実際の補償に充てられるのが純保険料で、付加保険料は保険会社に払う手数料と考えてよいでしょう。純保険料は、損害保険率算出機構が出す「参考純率」を参考に各保険会社が決めており、付加保険料は各保険会社が独自に決めています。

火災保険の契約期間は最長5年に

保険料を決めるベースになる「参考純率」は定期的に改定されており、最近では2021年5月に改定されました。この改定を参考に、各保険会社が保険内容の見直しをするため、2022年秋から順次反映される見込みです。

最近は台風や豪雨などの自然災害リスクが増えており、今後も引き続き自然災害リスクが変化していく可能性が高いため、10年以上の長期予想が難しくなると考えられています。そのため、参考純率が適用できる期間が10年から5年に短縮されました。

その結果、火災保険はこれまで最長10年の一括契約ができましたが、今後は最長5年に短縮されるでしょう。契約期間が最長5年となると、次回更新の5年後にさらに保険料が上がる可能性もあります。なお、既に契約している保険の期間が短くなることはありません。

火災保険の参考純率は平均で10.9%アップ

保険会社が火災保険料を決める際に参考にする参考純率も改定され、建物の構造や所在地(都道府県)によって異なりますが、大きな増減がありました。

改定率は最大+36.6%(沖縄県、H構造、築10年以上)から最少▲13.8%(山口県、H構造、築5年未満)と幅があります。

例として、東京都は次のようになっています。

築5年未満築10年以上
M構造+1.7%+7.3%
T構造▲0.6%+3.2%
H構造+3.3%+5.9%

M構造:耐火構造(鉄筋コンクリート造)の共同住宅
T構造:M構造以外の耐火構造の建物、準耐火構造(鉄骨造等)の建物
H構造:M、T構造以外(木造等)の建物

マンションはM構造、木造戸建はH構造をイメージするとよいでしょう。

参考料率がアップするため、マンション、戸建のいずれも保険料が上がるケースが増えると考えられます。改定後の具体的な保険料については各保険会社に確認してください。

ライフプランへの影響も確認しよう

ライフプランを考える際に火災保険料は住宅費に含まれます。今後、火災保険料が上がると住宅費(維持費)も増えますので、今後の家計にも影響があるでしょう。

また、昔の保険期間35年や20年の契約が満期を迎える場合は、以前と比べて保険料が大きく上がりますので、資金に余裕を持っておきましょう。

火災保険の建物部分は補償の根幹ですので変更は難しいですが、特約や家財の補償額については見直す余地があります。更新のタイミングで、状況にあわせて見直しをするとよいでしょう。

家財の補償額は、家族構成での目安額を参考にする、実際に持っている家財の額を概算するなどして決めます。分からない場合は専門家に相談するのも1つの方法です。

参考
損害保険料率算出機構 火災保険参考純率
(https://www.giroj.or.jp/ratemaking/fire/)