ライフプランと人生のイベント(住宅編)

住宅購入とライフプラン

三鷹のファイナンシャル・プランナー(FP)の伊達です。

「ライフプラン」とは「人生設計」あるいは「生涯生活設計」のことであり、自分がこれからの人生をどのように生きていきたいかについて考え、そしてプラン(計画)として描くことです。と紹介しました。

そして、ライフプランに盛り込む要素として「ライフイベント」があり、次のように大きく5つに分類することができます。

  • 働き方に関するイベント
  • 家族構成や日常生活に関するイベント
  • 住まいに関するイベント
  • 車や趣味、レジャーに関するイベント
  • 万一の突発的なイベント

今回は、金額の大きいイベントが多い「住まいに関するイベント」について詳しく紹介します。

関連記事:ライフプランと人生のイベント(家族編)

住まいに関するイベント

住まいに関するイベントには次のようなものがあります。

  • 住宅購入
  • リフォーム
  • 住宅売却
  • 住宅ローン完済
  • 住み替え・引っ越し
  • 子どもの住宅購入支援
  • 同居
  • 高齢者向け施設への入居

住宅購入

「住宅購入」は住宅に関係するライフイベントの一つです。ほとんどの人にとって人生で一番大きな買い物でもあり、ライフプランを考えるきっかけの一つでしょう。

住宅を購入する場合、住宅ローンを利用するケースがほとんどで、住宅ローンを完済するまで返済負担が大きくかかります。住宅ローンの返済は、その後のお金の使い方を決める可能性があり、慎重に検討すべきライフイベントです。

また、住宅購入時にかかる諸費用や、購入後にかかる修繕費などの維持費についてもあわせて検討しましょう。住宅購入での頭金を少なくすると、購入後の返済負担は大きくなることにも注意して検討しましょう。

リフォーム

「リフォーム」は住宅購入後に発生するイベントです。住宅を購入したあとには定期的なメンテナンスが必要です。大規模なリフォームとしては、家の老朽化対策や、家族構成の変更による間取りの変更、中古住宅を購入したときの大規模修繕などがあります。また、小規模なリフォームとして、バス・キッチンなどの水回りの修繕、給湯器などの機器交換などがあります。

マンションでは、建物や共用部分については修繕積立金として毎月準備することになりますが、専有部分については自己責任です。専有部分のリフォームもライフイベントとして考えておきましょう。

住宅売却

「住宅売却」は場合によっては必ずしも必要なイベントではないかもしれません。しかし、家族構成やライフスタイルが変わったことにより、住み替えをすることもあるでしょう。住み替えによって、その後を別の物件を購入するケースもあれば、賃貸にするケースもあります。住宅の売却は買い手がいることが条件ですので、実現するかどうか不確定なところがあります。

住宅ローン完済

住宅ローンの完済は大きなイベントです。住宅ローンを完済すると、その後は維持費だけの負担となり、住宅にかかる支出は大きく減少します。家計にプラスとなる影響のあるイベントです。

住宅ローンの返済は大きな負担ですので、退職までに完済するのが理想です。長期の住宅ローンを契約した場合は、完済時の年齢が退職後になるケースもあります。退職時点で住宅ローンが残っていると、返済のために仕事を続けざるを得ない事態も考えられます。

住み替え・引っ越し

「住み替え」は、特に賃貸のケースでポイントになるライフイベントです。賃貸のメリットは、家族構成やライフスタイルに合わせて間取りの異なる家に住み替えることができる、立地や賃料のバランス考えて住み替えができることです。ライフスタイルを考えて計画的に住み替えましょう。

賃貸物件への入居には一般的に審査があり、収入条件などによっては入居を断られるケースもあります。特に老後は年金収入だけとなり、収入の減少が顕著になります。老後の住み替えにはリスクがあることも知っておきましょう。

子どもの住宅購入支援

「子どもの住宅購入支援」もライフイベントとして想定するケースがあります。子どもが独立して自分達の住まいを持つと知ったとき、支援しようと考える場合です。経済的に余裕がある場合は、子どもに住宅購入資金を贈与するケースが少なくありません。

しかし、資金を贈与したために自分達の老後資金が不足しては元も子もありません。その時点の資産だけでなく、将来必要となる資金を考えた上で実行しましょう。贈与可能な金額を検討する上でも、ライフプランは重要なツールとなります。

同居

「同居」にはいくつかのパターンがあります。子どもが就職して社会人になってからも独立せず同居を続けるケース。子どもの出産や育児のため、一時的に親と同居するケース。高齢になった親を介護するため同居するケースなどです。

同居にあたり、どちらか一方の家に他方を招くケースは大きな変更はありません。しかし、広さに余裕がない場合など、広い家に住み替えをしたり増築をしたりする場合は、大きな資金が必要になります。特に二世帯住居を建てる場合は建築費用も高額になるため、ライフプランと資金計画が重要になります。

高齢者向け施設への入居

「高齢者向け施設への入居」もライフイベントの一つです。寿命が延びるにつれて必要性が増しているイベントかもしれません。高齢になり介護が必要な状況になると、介護状態を考えた施設の利用を検討するかもしれません。また、介護状態になる前の早い段階から高齢者向け施設を検討する人もいるでしょう。

施設によっては、入居にあたり介護度の制約があります。自分の意思というより、必要に迫られてというケースの方が多いかもしれません。